こんにちは!北海道十勝スカイアースの堀河俊大です。
僕は北海道十勝からJリーグ入りを目指すサッカーチーム、北海道十勝スカイアースに所属するサッカー選手です。
北海道サッカーリーグが終了し、チームは目標であるJFL昇格に向けて地域CLの出場権を獲得。
そしてその地域CLも開幕まで残り約2週間となりました。
JFL昇格を目標にするすべての地域リーグのチームが出場し、勝ち抜くことを目標にしている地域CL。
僕も過去4回この地域CLに出場しています。
今回は開幕まであと少しに迫った地域CLについて、どんな大会なのか、日本一過酷な大会と呼ばれる理由など、選手からの目線でお話ししたいと思います!
地域リーガーについてはこちら↓
目次(押すとジャンプします)
地域CLとは
地域CLというのは現在僕がプレーする地域リーグカテゴリーの大会です。
地域リーグはカテゴリーでいうと5部リーグです。
地域CLの正式名称は「全国地域チャンピオンズリーグ」。地域リーグの日本一を決める大会です。
しかし地域CLに出場するほぼ全てのチームは上位2チームに与えられる、1つ上のカテゴリー「JFL」への昇格権を獲得することを目標としています。
名目は地域リーグ王者を決める大会ですが、実質的には地域リーグからJFLへの昇格を賭けた戦いです。
出場できるチームは12チーム。
各9地域(北海道・東北・北信越・関東・東海・関西・中国・四国・九州)のリーグ優勝チームと、全国社会人サッカー選手権を勝ち抜いた3チームが出場します。※2021シーズンは全社が中止。別の方法で出場3チームが決定。
2021地域CL大会出場チーム・組み合わせはこちら↓
http://www.jfa.jp/match/regional_league_2021/schedule_result/
僕の所属する北海道十勝スカイアースはグループC。
- 北信越代表・アルティスタ浅間
- 中国代表・三菱水島FC
- 四国代表・FC徳島
と同じグループになりました。
2021地域CL大会概要↓
http://www.jfa.jp/match/regional_league_2021/about.html
1年を通して戦うリーグ戦に優勝し、さらにその後に開催される地域CLで12チーム中2位以内に入らないとJFLへの昇格はできません。
さらに2021年シーズンは上位2チームに入っても、この地域CLに加えてJFLのチームとの入れ替え戦が行われることも決まっています。
今まで将来のJリーグ入りを目指すいくつものチームがこの難関をくぐりぬけてきましたが、この地域CLを突破するのに何年もかかったというチームも少なくありません。
日本一過酷な大会
各チームがJFL昇格をかけて戦う地域CLですが、この地域CLは日本一過酷な大会とも呼ばれています。
なぜそう呼ばれているのか。理由としては主に2つあります。
難易度の高さ
まず1つ目の理由としては勝ち抜く難易度が非常に高いことです。
この地域CLに出場するにはリーグ戦に優勝するか、全国社会人選手権大会で3位以内に入る必要があります。
出場権を得るとまず12チームを4チームずつの3グループに分けた予選ラウンドを戦います。
1チーム3試合を行い、各グループの1位と2位の成績最上位1チームが決勝ラウンドに進みます。
そして決勝ラウンドの成績上位2チームがJFL昇格の権利を得られます。
出場権を得るのが簡単ではない上に、予選ラウンドと決勝ラウンドの2つのラウンドを突破しないとJFLには昇格できません。※今年はさらにJFLチームとの入れ替え戦も。
予選ラウンドは基本1位のチームしか決勝ラウンドに進めませんから、組み合わせや対戦順なども大きく影響してきます。
日程
2つ目の理由は大会の日程にあります。
地域CLは予選ラウンドを3日間連続で3試合、決勝ラウンドを5日間で3試合行います。
一言でいうと、超過密日程です。
サッカーは1試合90分で行われますが、1試合を戦うだけでもかなり消耗します。それを3日連続で行うとなると、とてもハードです。
体力、気力ともに消耗が激しく、いかにコンディションを整えるかが勝ち抜く鍵になってきます。
この難易度の高さと超過密日程を乗り越え、勝ち進んだ2チームだけがJFL昇格という栄光を勝ち取ることができます。
選手から見た地域CL
勝ち抜くために必要なこと
僕は過去に4回、この地域CLに出場しています。
鈴鹿時代に3回、北海道十勝スカイアースに移籍した昨シーズンも出場しました。
4回出場してJFL昇格を掴み取ったのは鈴鹿時代の1回だけ。
昨年は決勝ラウンドまで勝ち進みましたが3戦全敗で敗退しました。
1度だけ昇格経験がありますが、僕が昇格するために大事だと思うことは安定した実力に加えて選手層、そしていかにコンディションのピークを地域CLに持っていくかというところです。
やっぱり実力、チームの力というのは一番大事です。
当たり前ですがそこがないと勝ち抜くことは難しいです。波のない安定感のあるチームであることも大事だと思います。
地域CLは短期決戦なので実力に波があって調子の悪い時期に地域CLを迎えてしまっては勝ち抜くことは難しくなります。
選手層も厚い方が有利なのは間違いありません。
過密日程の地域CLにおいては途中から出る選手や怪我をした選手の代わりに出場する選手の活躍が試合を決めることもあります。
どの選手が出ても変わらないチーム力を持っているチームはやはり強いです。
そしてコンディション。
超過密日程で開催される地域CLなのでベストのコンディションで大会を迎えられるかどうかはとても大事になってきます。
なるべく多くの選手がベストのコンディションで大会を迎えれるように何週間も前からしっかりとした準備をすることがとても大事になってきます。
僕が昇格を経験した年の鈴鹿は守備が安定していてセットプレーに強かったという印象。
前線に点の取れる選手がいて経験のある選手も多く、地域リーグの中では強かったなと思います。
残酷な大会
地域CLは残酷な大会です。
サッカー選手によくあるプロフィールなどのアンケートで、
「サッカー人生で一番悔しかった試合は」
という質問に僕は毎回迷わず鈴鹿時代2016年の地域CLヴィアティン三重戦と書きます。
勝てばJFL昇格という試合で負けたあの時の絶望感は今でも忘れることはありません。
僕が地域CLを戦った後にいつも思うことは「もう二度と出場したくない」ということです。笑
昇格のプレッシャーがある中でこの超過密日程を戦うのは心身ともに消耗されます。
特に敗退した後は正直、来年のことを考える余裕はありません。
選手たちは毎年自分のサッカー人生を賭けてこの地域CLを戦っています。
アマチュアからプロを目指す選手、Jリーグを解雇になり地域リーグにきてもう一度その舞台を目指す選手。
選手寿命が短いサッカー選手にとって1年間は大きなウエイトを占めます。
多くの選手が1年間そこだけを目標にしているだけあって、結果が出ないと本当に苦しい。
1年間地域リーグを戦って、出場権を勝ち取っても地域CLを勝ち抜けるのは一握りです。
その労力を考えるともうやめようかなと毎回思います。
それだけ体力的にも精神的にも消耗するのが地域CLです。
でも時間が経てば不思議とまた挑戦したい気持ちが湧いてきて、まだそこを目標に僕自身サッカーを続けています。
勝ち抜くのが難しい分、昇格した時の喜びは格別です。
今までの苦労や努力が報われた瞬間の喜びは、何者にも変え難いものがあります。
みんなその瞬間を味わうためにいろいろなことを犠牲にして目標を追い続けています。
そしてそれを応援しくれる地域の人やファン、サポーター、家族がいます。
色々な人が今の僕たちを支えてくれています。
そういった人たちのためにも昇格という結果で応えたい。
その思いでいつも自分を奮い立たせています。
最後に 〜地域CLに向けて〜
今回は「地域CL」についてお話ししました。
どんな大会なのか、地域CLにかける選手の想いなど、少しでもたくさんの人にこの大会のことを知ってもらいたいと思い、この記事を書きました。
2021年のJFL昇格をかけた戦いはもうすぐそこまで迫っています。
様々なチームがJFL昇格を掴み取るために努力をしているし、どのチーム・どの選手もそれぞれがそれぞれの思いで強い気持ちを持ってこの地域CLに挑んでくると思います。
ただ、最後に笑っているのは僕たちスカイアースだと信じています。
必ず地域CLを勝ち抜いてJFL昇格という目標を達成します!!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ではまた!!
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